まず知ってほしい。
あなたは豊かな国に生まれている。
豊かな暮らしをする権利が与えられている。
それなのに、今、豊かに暮らせていないのはなぜか。
それは、知らないうちに、「不要なモノ」を買わされているからだ。
僕が子どもだった1970~1990年代とは、今は全く常識が違う。
はっきり言うと、「モノがいらない時代」、「モノを買う必要がない時代」だ。
圧倒的に、あらゆるモノがいらない。
ここでちょっとクイズ。これは何でしょう?
懐中電灯にもなる。
コンパスにもなる。
鏡にもなる。
電卓にもなる。
時計にもなる。
翻訳機にもなる。
ボイスレコーダーにもなる。
万歩計にもなる。
家計簿にもなる。
ビデオカメラにもなる。
マンガも読める。
ゲーム機にもなる。
音楽も聴ける。
映画も見れる。
財布にもなる。
クレジットカードにもなる。
定期券にもなる。
電話にもなる。
その他、いろいろなことに使える。
これは何でしょう?
答えはスマホ。
僕たちは、ほんの数十年前と比べて、
圧倒的にモノを必要としない時代に生きている。
より正確に言えば、圧倒的に「モノの所有を必要としない」時代だ。
エロビデオ無料の衝撃。
子供の時から考えて、
僕が一番(と言えば、やや語弊があるが……)衝撃を受けた変化は、
「エロビデオが無料になったこと」である。
僕が子供のころ、エロビデオの相場は一本1万円だった。
当時を知らない読者は、30分の動画が1万円と考えていい。
「誰が買うねん!!」と思われるだろう。
だが僕は、「まあまあ妥当かな」と思っていた。
なぜなら、性欲は本能だから。
本能はなくならない。
つまり、エロビデオには需要がある。
需要があれば、値下げする理由はない。
だから、その値段は下がらない。
そう思っていた。
それがどうであろう。
僕の予想は、完全に外れたではないか。
いまや、あふれんばかりのエロ動画が、
ほとんど無料で手に入る。
なんだこれは。
いったいどうなってしまったのだ。
いや、エロ動画だけじゃない。
マンガも、
映画も、
ゲームも、
音楽も、
ほとんど無料で楽しめる。
かつては、お金を払わないと楽しめなかったものたちが、
今は、ほとんど無料で楽しめる。
かつてぼくたちは、
単行本を買った。
CDを買った。
DVDを買った。
ブルーレイを買った。
ゲームソフトを買った。
たくさんモノを持つことは、
豊かさの表れだった。
だが、もう必要ない。
僕たちはもう、
「娯楽にお金を払う必要のない時代」に生きている。
なぜか。
「モノを所有する必要がなくなったから」である。
常識が変わったのだ。
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